2018年4月4日京都府舞鶴市で行われた大相撲春巡業で事件が起こりました。


舞鶴市長が突如土俵上で倒れ、救命を行った女性が土俵から降りるように指示をされ、批判が殺到します。


更に女性たちが去った後、土俵上に大量の塩まきがされたことも騒ぎを大きくする原因となりました。


土俵に女性が登ることはいつから禁止なのでしょう。


そしてこの古くからの慣習が、今大きく見直されようとしています。
一体何があったのでしょうか。


 

京都府舞鶴市の春巡業で行司が不適切な発言?その経緯は?

 

最近何かと世間を騒がせている日本相撲協会。


出典元:https://ja.wikipedia.org/wiki/両国国技館


横綱日馬富士の暴行事件・立行司によるセクハラ行為・大砂嵐の無免許運転による追突事故・貴乃花親方の降格など、ワイドショーなどで連日のように取り上げられていました。


日本相撲協会が公益社団法人としての在り方をと問われる声が多くあがる中、またしても事件が起こってしまいました。


2018年4月4日に京都府舞鶴市で行われた春巡業での出来事です。


土俵上で舞鶴市長の多々見良三市長が観客に向かって挨拶をしている最中、突然倒れました。


仰向けに倒れ、意識はない状態でした。



出典元:https://breaking-news.jp/2018/04/04/039271


そして手足がけいれんのように動いており、明らかにただ事ではない様子。


観客は何が起こったのかわからない状態。


そして関係者(男性ら)が市長の周りを取り囲みます。


しかし成すすべがなく、皆戸惑っている様子でした。


そこへ土俵下から40~50代くらいの女性2人が駆けつけ、土俵にのぼります。


1人の女性がすかさず市長に心臓マッサージを行いました


周りにいた男性に時間を確認するよう指示をするなど、医療関係者であることは明白でした。


もう一人の女性も反対側に回って心臓マッサージをしたり、てきぱきと救命活動を行っています。



出典元:https://brandnew-s.com/2018/04/04/maiduru/


更に2人の女性が土俵上にあがり人命救助を行おうとした時、会場内にアナウンスが響きました。


「女性の方は土俵から降りてください」


そして「男性がお上がりください」


このアナウンスを聞いた女性2人は「降りなければいけないのか?」と戸惑う姿が見られました。


しかし1人の女性は降りようとする女性の腕を掴み、引き寄せるようなしぐさをしています。


ちなみに周りの男性たちは何もできずにその行動を見守るだけでした。


観客からもどよめきの声があがっています。


賢明な救命活動を行い、救急隊に引き継いだところで土俵を降りる女性たち。


心配そうです。


多々見市長は搬送された病院で「クモ膜下出血」と診断され、緊急手術を行い、命はとりとめることが出来ました。


もしあの時、女性たちが心臓マッサージなどの救命活動をしなければ多々見市長は助からなかっただろうと言われています。


出典元:https://wolf-log.com/archives/10789


後でわかったことですが、女性たちは看護師でその内の1人は多々見市長が以前院長をしていた病院の職員であったことが分かっています。


目の前で人が倒れたところに遭遇し、居ても立っても居られず土俵に上った女性たちの勇気は凄いですよね。


私もテレビでその瞬間の映像を観た時、思わず涙ぐんでしまいました。


多くの人々がそんな賢明な救命活動を目の当たりにする中、行司が発した信じられない言葉に対し、批判が殺到しています。


「女性の方は土俵から降りてください」


相撲界では、女性が土俵の上に乗ることを禁じていることからこのようなアナウンスになったようです。


人の命がかかっている時にそんな伝統?を言っている場合でしょうか。


この発言に多くの批判が起こりました。


・「命と伝統どっちが大切か、明らかだろう」


・「行司には女性たちが野次馬に見えたのだろうか。


心臓マッサージを止めさせる=見殺しにすると同じだよ」


・「それならあの時周りにいた男性が救命活動できたの?」


同感です。


本当に呆れてしまいましたね・・・。


の行司は「会場から女性が土俵にあがっていいのかとヤジが飛んだのでパニックになり、アナウンスした」などと言っているようですが、この期に及んでそんなことを言う人がいるのかと信じられないですよねー。


例えもしそういった声があがったとしても行司は


「この中でお医者様がいらっしゃいますか」とアナウンスするくらい機転を利かせてほしいものです。


倒れた時に的確な判断・処置をしてくれた女性のお陰ですよね。


 

あるテレビ番組でコメントを寄せたお医者さんからは


「十分な深さと速さで心臓マッサージをするのは医者や消防士でも大変なことで、疲労して浅くなったりテンポが遅れると効果がなくなります。


土俵に上がり心臓マッサージを始めた女性もAEDが到着したタイミングで向かい側から間髪入れずに交代した女性も、医療従事者として的確な判断と処置である


心肺停止をしてから1分遅れるごとに助かる可能性は10%ずつ下がるそうです。


多々見市長の命が助かって、本当によかったですね。


多々見市長、現在も入院中ですが意思疎通はできるそうですよ。


きっと女性たちに感謝しているでしょうね。


相撲協会に対してはどんな気持ちなんでしょうか。


 

救命措置した女性が降りた土俵に”大量の塩まき”?ツイッターは大炎上?塩まきしたのは何故?

 

後から来た警察官に心臓マッサージを代わり、女性たちが土俵に降りると土俵に”大量の塩”が撒かれました。



出典元:https://sirabee.com/2018/04/05/20161573833/


この行為に対し、多くの批判の声があがりました。


その理由は、塩は穢れたところを”清める”という意味があることから


「女性が土俵に乗ったことに対し清めを行ったのでは」


と思う人が続出したからです。


ネットでは


・「はぁ?失礼どころの騒ぎじゃないわ」


・「塩を撒いて清めるのは土俵ではなく相撲協会全員だと思う」


・「救命にあたった人を汚いもの扱い?」


このような意見が殺到し、日本相撲協会のツイッターは大炎上します。


 

 

塩まきしたのは何故?

 

しかし塩を撒いた理由は、女性が土俵に上ったからではないとコメントをしています。


確かに相撲を見ていれば、力士が土俵上でケガをした時には必ずと言って良いほど塩が撒かれているのは目にします。


しかし「女性の方は土俵を降りてください」というアナウンスがあった直後だけにその「清め」の意味を誤解されるのも無理はありません。


「ケガ(市長の病気)」を清めたかったのか「女性が土俵にあがったこと」を清めたかったのか・・・。


真実は分かりませんね。


 

土俵はいつから女性禁止に?禁止理由は?女性相撲は許される?

それではなぜ大相撲の土俵は女性禁止なのでしょうか。

 


その歴史は浅く、明治時代から始まったことのようです。


文献で相撲が初めて登場するのは日本書紀からです。


その時の相撲は女性同士のものだったようですよ!


のちに男性も加わり、性別関係なく土俵の上で相撲が行われていたようです。


しかし当時女性も男性同様上半身が裸だったため、明治5年風俗取り締まりで男女の相撲が禁止されました。


また「相撲は神事なので女人禁止」という理由もあると言われています。


相撲はもともと農村で豊作を祝う儀式でした。


豊作の神様は女性で、その女性の神様を楽しませるために力自慢の若い男たちが競うあう出し物になったのだとか。


そのため女性が土俵に立ち入ることは、豊作の神様がやきもちを焼くからと・・・。


う~ん。


伝統のある相撲で、意外と最近できた決まりのようですし何となく後付け感がハンパないですねぇ・・・。


しかも女性がダメなのに、外国人力士はOK?


過去には両国国技館では土俵を模したステージにフェラーリが乗ったことがありますし・・・。


何だか理解し難いですねぇ。


 

女性相撲は許される?


出典元:http://fieldnoteseiyo.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/in-8224.html

 


最近では世界的にも「女性相撲」が広がりを見せています。


そんな世の中の流れとかけ離れた今回の騒動。


日本相撲協会がそこまで「女性禁止」にこだわる理由は一体何なのでしょうか。


それは普段私たちが目にする大相撲は「神事」


女子相撲は「スポーツ」


という認識だからなんですって!


土俵上で行うということも、ルールも同じなのに不思議ですよね・・・。


それでは「神事」と「スポーツ」どう分けているのでしょうか。


大相撲では土俵で取り組みをとるまえに、「土俵祭」という式典を行うそうです。


これは土俵上に神様をお迎えする儀式なんだとか。


これをするのが「神事」


しないのが「スポーツ」


だそうです。


何だか無理やりこじつけているように感じるのは私だけでしょうかねぇ・
・。

 

 

八百長・かわいがりの悪しき習慣は黙認し、女性禁止は厳守?ちぐはぐな規律に世間の声は?今後心配される相撲の衰退は?

 

真面目に稽古に取り組み、相撲に真摯に向き合う親方や力士も多くいることは分かりますが、それにしても最近の大相撲に対して不信感を抱く人が多いのが事実です。


八百長・かわいがり・暴力事件などが度々起こり、そのたびに日本相撲協会が悪しき習慣を黙認しているように見えることも。


相撲に関わる全ての人が本当に相撲という伝統を重んじているのか甚だ疑問ですよね。


そして今回のような女性禁止という部分で「伝統」を出されても、ちぐはぐ感ハンパないです!


今回の「女性禁止」に関しては巡業部長の春日野親方は当初「市長のあいさつの間はトイレに行ったり着替えていたりした」と答え、あの緊迫した命を救う場にいなかったことを強調していました。


しかし当時その会場にいたとされる人物が


「女性看護師たちが命を救っている時間、春日野親方はしっかりと土俵が見える出入口のところで、事態を見守っていた」


と発言したことから、春日野巡業部長のアリバイは嘘であり、責任者として何もしていなかったということが明らかになるのです。



出典元:https://togetter.com/li/1215524


出典元:http://johosokuhou.com/2018/04/05/3096/


このように平気で嘘をつく責任者や、ここまでの騒ぎになっても記者会見すらしない八角理事長・・・。


日本中が日本相撲協会に不信感を持っているため、今後相撲の衰退が心配されます。


ネットでは


「相撲は国技としてふさわしくない」


「相撲協会は解体してほしい」


「なぜ八角理事長と春日野親方は辞めないの?」


「もう体質が腐っている。見たくない」


などという声が多くあがっています。



出典元:http://ameblo.jp/kokudoustyle/entry-12366013894.html


また親方たちで構成される理事会の中、日本の相撲を変えようと孤軍奮闘してきた貴乃花親方も降格処分とされてしまいました。


それは「日本の大相撲を変えようとする人物を排除したい」という日本相撲協会の意思の表れであると言ってしまったようなものですよねー。


貴乃花親方はタイミング悪く弟子の貴公俊の暴行事件が起きてしまったので、確かに責任を取る必要がありましたが、ここまで降格する必要はなかったのだと思われます。


 

もう日本相撲協会には自浄作用は残っていないのでしょうか。

 


今の責任者が全員代わり、大きく改革する人物が現れない限り無理でしょうねぇ・・。


そうなると今後の相撲の未来は・・・真っ暗です。


 

まとめ

・2018年4月に京都府舞鶴市で行われた大相撲春巡業で、多々見市長が土俵上であいさつをしている際、突然倒れました。

 


そこへ駆けつけた4名の女性たちはすかさず市長に心臓マッサージをするなどして、救命活動を行います。


しかし行司のアナウンスは「女性の方は土俵から降りてください」というもので、命の救出よりも土俵上は女性禁止という伝統を重んじたものでした。


・「命より伝統の方が大事なのか!」という批判が日本中、世界からも飛び交いました。


・さらに女性たちが土俵から降りた直後、土俵上に大量の塩が撒かれます。


それが「女性が土俵に乗ったことを清めるためのものだったのか!」と更に批判が噴出。


日本相撲協会のツイッターは炎上します。


・土俵が女性禁止になったのは明治時代からであり、まだ歴史としては新しいです。


・禁止理由は諸説ありますが「豊作を祝う相撲の神様(女性)が、男性同士の相撲を楽しむため、女性が乗るとやきもちを焼くから」という理由のようです。


・女性相撲は基本的に「神事」ではなく「スポーツ」と捉えられていることから土俵に乗ることは許されているようです。


・このちぐはぐな規律に日本中から大きな疑問の声があがっています。

しかし日本相撲協会の対応がまちまちで、一貫性がなく、身内に甘いなどの意見があるため、今後の相撲は衰退していくばかりと見られています。


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