出典元:asahicom.jp
アジア選手権、平野美宇さんの優勝は、いまでも鮮明で記憶に新しいですね!
しかしこの勝利、公式ボールの変更による影響が勝敗を分けたとしったら、どう思いますか?
ボールが違うことがそんなに勝利に影響するわけない!と思う方もいらっしゃると思います。
ところがそのボールが平野美宇さんを優勝に導いたひとつ“カギ”だったのです…
リオ五輪金メダリストも撃破!
ボールの回転数に秘密あり?
「20年間で初となる日本人でのアジア選手権制覇、ミウ・ヒラノに敬礼」
国際卓球連盟の公式サイトに躍った見出しです。
日本人として誇らしいですよね!
2017年4月に行われた卓球のアジア選手権女子シングルで、平野美宇選手が初優勝。
21年ぶり日本勢3人目の優勝を果たした平野美宇選手。
まだ17歳の日本人の快挙は、世界の卓球界に衝撃を与えました。
準々決勝でリオ五輪金メダリストの丁寧選手を破り、準決勝と決勝も世界ランク2位と5位の中国勢を見事に撃破。
「速さがあって相手もびっくりしていた」と試合を振り返っています。
もちろん、勝利した最大の理由は平野選手の実力ですが、さらに平野選手の優勝を後押ししたことがあります。
それは「試合球の変更」です。
アジア選手権ではリオ五輪などで使われた中国製ではなく、日本メーカー「ニッタク」製のボールが公式球に採用されたのです。
この変更により、中国選手が好んで武器にしてきた回転の多くかかるラバーに対し、回転のかかる効果が少なくなったとのこと。
つまり中国選手にとっては「苦手ボール」となったわけです。
素人目には同じように見えますけど、わずかな違いが勝利を左右するものなのですね。
ハリケーン・ヒラノを絶賛!
中国メディアの反応がすごい!
逆に攻撃的な卓球が特徴の平野選手は、ニッタク製のボールとの相性が良いそうです。
平野選手自身も「ボールの違いは大きかった」と語っています。
リオ五輪銅メダリスト水谷隼選手も、試合球の変更による影響があったと指摘。
「ニッタクや新ボールだったら、これから全選手にチャンスある」とのこと。
今後、ますます期待できそうですね。
中国の国営新華社通信では「中国がアジア選手権で独占していた女子シングルスのチャンピオンの座を奪われた」と伝えています。
中国女子の監督にも「彼女の技術は明らかに上回っていた」と、その実力を認めさせた平野選手。
国際卓球連盟は敬意と驚きを込めて「ハリケーン・ヒラノ」と平野選手を紹介しています。
平野選手のバウンドからの返球が、電光石火のごとく早いためです。
う~ん、カッコイイですね!
>>平野美宇、コーチ変更が快挙の鍵?中澤鋭のスイング修正内容は?
そんな中、5月29日にドイツ・デュッセルドルフで開幕された世界選手権の試合球も同じ「ニッタク」のボールが使用されました。
平野選手の追い風になってくれると期待されていましたが、結果はどうだったのでしょうか?
打倒平野美宇?
世界選手権の結果は?
残念ながら平野選手は銅メダル。
「中国勢はしっかりボールに慣れてくると思う。アジア選手権ではなく世界選手権に照準を合わせてくる」と警戒していましたが、やはりその通りでしたね。
平野選手も「中国勢は今回は慣れていなくて戸惑っていたけど、次は対策してくると思う。今回のようにうまくいくように準備したい」と気を引き締めていましたが、さすが中国ですね。
ボールの研究と対策だけではなく、当然「アジア女王」となった平野選手のことも研究してきたはず。
案の定、平野選手が敗れたのは、丁寧選手でした。
アジア選手権で平野選手に敗れ「打倒!平野美宇」を掲げていたとか。
そんな厳しい状況の中での銅メダルは立派の一言。
中国ネット上の反応を見てみると、丁寧選手のリベンジに対する歓喜の声はもちろん多いのですが、平野選手を評価する声もあります。
「平野選手はまだ17歳。今後は中国人選手が負ける機会が増えるだろう」とのことです。
卓球に関してはプライドの塊のような中国側のこの反応、やっぱり日本人として鼻が高いです!
これからは追う側でなく、追われる側になったといっても過言ではない平野美宇選手。
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アジア女王となったことで中国への苦手意識もなくなったそうです。
その視線の先には、東京オリンピック金メダルが見えているに違いありません。
がんばれ!日本のハリケーン!